概要
シクリカル株が割安(バリュー)になった時に投資するバリュー株投資の手法の一つ。シクリカルとは景気循環のことで、景気の変動によって株価が上下しやすい銘柄をシクリカル株と言う。
手法
まずはシクリカル株を探す。一般にシクリカル株というのは鉄鋼や非鉄、石油、石炭などを扱っている業界の株である。そして、その業界のサイクル(4年etc.)がどのくらいかを調べ、そのサイクルの中で景気循環的に業績回復期や拡大期にその銘柄を買うという方法である。
利点
シクリカル株の業績が悪い状態というのは、投資家がみんな離れていくので株価がかなり低迷している場合が多い。しかも赤字続きというものなら、びっくりするぐらい割安で放置されていると考えることもできる。つまり、うまく業績の回復・拡大期にその銘柄を買うことができれば、バリュー株投資なのにこれまたびっくりするぐらい儲かるという特徴がある。
勉強しやすく、真似しやすいというのも一つの利点。たーちゃんさんの場合、『四季報』で赤字企業などをウォッチしておくそうである。業績が低迷しているかどうかは売上や経常利益などを見れば分かるので、その銘柄を調べるのはそう難しいことではない。
難点
逆に、損する時は大きく損する。投資時期を間違えると、業績悪化に巻き込まれるだけなので株価は上がっていかない。さらに最悪の場合倒産ということもある。それなりにハイリスク・ハイリターンな手法である。
またその買うタイミングというのは毎日来るものではなくて、何年かに1回来るというのが普通なので、その手法だけで毎年儲けるということはできない。他の手法と組み合わせながら、時が来た時にシクリカルバリュー株投資を仕掛けるといった感じになる。
成功例(たーちゃん)
たーちゃんさんの成功例としては、造船株があるそうである。具体的な銘柄として最近の例では名村造船所(7014)が挙げられている。造船業がオワコンと思われていた時代に造船銘柄に目をつけたたーちゃんさんは、業績は悪いが日本は海に囲まれているので造船業は無くならないだろうと考えた。そして、業績回復期にこの銘柄を買い、莫大な利益を得た。
他の手法:長方形買い|ストップ高あと追い投資法|新興ショットガン買い|新高値ブレイク投資
参考文献
PIVOT:資産80億円/全額 集中投資した銘柄/まだ増やし続ける投資家の習慣/2年連続赤字企業は買い/黒字企業の方が怖い/企業分析レポートの書き方/おすすめ投資本/娘に残す独自の投資法

