ジョン・ロックの哲学を学ぶのにおすすめの本
ジョン・ロックの哲学を学ぶといってもいろいろな段階があるので、超入門者編から発展編まで人気おすすめ著作を紹介することにした。
ロックの哲学を楽しみながら知りたいという人は超入門編、ロック哲学を深く知りたいという人は発展編の著作から読むべしだ。自分のレベルに合わせて読んでみることをお勧めする。
また他に。マキャヴェッリ、フランシス・ベーコン、ホッブズ、ルソー、アダム・スミス、ベンサム、ロールズとその批判者のおすすめ入門書・解説本・著作を紹介している。
倫理学は「倫理学のおすすめ入門書・解説書」、世界のおすすめ必読哲学書は「本格的な人向けおすすめ世界の哲学書」で紹介している。
ぜひそちらもご覧ください。
超入門編
『ジョン・ロック~「統治二論」より』
活字が難しいと人はまずマンガから入ってみてはいかがだろうか。
本書はロックの『統治二論』のコミカライズ版である。舞台を18世紀イギリス。圧政から逃れて新天地アメリカへと移住する農民テリーを主人公に物語は進んでいく。
自然権とは?国家と個人の契約とは?・・・話が進んでいく中で『統治二論』の思想が解き明かされていく。
入門編
冨田恭彦『ロック入門講義』
ロック哲学の入門書。第一章でロックの略伝が、第二章からはロックに対する誤読と誤解を解いたあと、ロックの『人間知性論』の哲学が現代をどのように先取りしていたかを解説する。わかりやすいと評判である。
加藤節『ジョン・ロック――神と人間との間』
宗教や政治などの背景からロックの実像を見つめ直す解説書。研究書としても一級品ある。第一章で生涯が、第二章からロックの思想に迫っていく。
著者はスピノザに関する研究書や『リヴァイアサン』(ホッブズ)の翻訳で知られている加藤節氏。
田中浩/浜林正夫/平井俊彦/鎌井敏和 『人と思想13 ロック』
人と思想シリーズのロック編。第一部でロックの時代と生涯が、第二部でロックの思想が解説される。
生涯からロックの思想を知りたい人におすすめの一冊である。
著作
加藤節訳『完訳 統治二論』(2010年)
1688年、名誉革命が起こるとロックは急いでイギリスに帰国する。そして、1689年、当時の状況を考慮に入れながら『統治二論』を出版した。
序文で、本書の目的はウィリアム3世の王位継承の正当化だと語っているが、研究者のラスレットによると、本書の大部分が完成したのが1679年から80年にかけてであり、そもそもの目的は別にあったと考えられている。





