カリフォルニア米はおいしいらしい

カリフォルニア米はおいしいらしい

 私はたいていヒマなので、人の誘いは断りません。正しく忙しい人とは異なる形でではありますが、呼ばれればいつでもどこでも駆けつけ人の心を明るくする、私なりの使命を果たしていると思っております。

 しかしそこまでヒマであるにもかかわらず、数少ない予定がバッティングすることが、どういうわけか多い。今月はひとつしか予定がないのに、この日ヒマ? と聞かれてみたところが先約に被っていたということがしばしばあります。

 悪いことも、不思議なほど重なるものです。今日ふだん使わないパソコンでYahoo!にログインしたら、第三者による不正ログインを疑われアカウントが凍結されました。ロックを解除するには生年月日が必要だと言われ、打ち込んでみたら違うと言われ、いまだメールは開けないままです。どうやら最近導入されたシステムが私の挙動を不正ログインだと誤認したと思われるのですが、本当に困る。同じ操作は先週も先々週もしていたのに、なんで今日だけ、という思いです。

 困り果てながら久々に出先の近くの中華料理屋に入ったら、値上がりしていました。元々料理の質の割に安いなあと思って気に入った店だったのでそれはやむを得ないと思うのですが、ついてきたチャーハンがこれ絶対カリフォルニア米で作ったやろという味になっていました。日本の食糧自給はどうなってしまうのでしょうか。一駅歩こうと店を出たら、背後からプスプスという不思議な音が聞こえてきて、見るとハザードランプを点滅させながら超低速で車が走っていました。初めて見ましたが、パンクではないかと思われます。すぐ先にガソリンスタンドがあったのでなんとなくそこに入っていくのだと思い込んで見ていたら、そのまま道の端を超低速で直進していきました。悪いことが重なる日だ! と思いました。

 戻ってYahoo! IDですが、私はYahoo!メールを長く愛用しつづけてまいりました。率直に申しまして、私はフリーメアドといえばGoogleのいまの世の中で、Yahoo!メールの使い手を見つけたらそれだけでその人を信用します。私自身Yahoo!メーラーであることに矜持を持って生きてきました。

 しかし、ではYahoo!メールがすばらしいシステムかと訊かれれば、もちろんそうは言えません。Yahoo!では生年月日が個人特定のための最秘情報のように扱われているらしく、一度登録した生年月日はアカウントの持ち主ですら確認できず、変更もできないらしい。わたくしの誕生日は1991年8月20日です。こんな情報が個人認証の決め手になる意味がわかりません。

 Yahoo!に限ったことではありませんが、というか、Yahoo!の!って何ですか。モー娘。の。みたいなものですか、とにかく、最近はよく意味のわからないセキュリティ対策が増えました。Yahoo!の場合、他にも別アドレスで6桁か何かの数字をもらって認証を受けるという手段がありますが、加えて生年月日が必要。いったい何のためのセキュリティコード、というか、生年月日ってどれだけすごいんですか。

 パスワードに大文字または記号あるいはその両方を加えてくださいという要求も増えました。そんなに簡単に新しいパスワードを覚えられないので、仕方がないから私は冒頭の一文字を大文字にし、末尾に!をつけることで対応しております。しかし、これに加えて定期的にパスワードの変更を求められることがある。!を増やしていくことになりますが、しばらく経つと!をいくつにしたか忘れる。あるとき!を順に増やしながらパスワードを打ち込んでいたら、5個になっていました。自分でもびっくりで大笑いしましたが、どう考えても、パスワードを盗まれて困る人より、パスワードを忘れて困る人の方が圧倒的に多いだろうと思います。

 最近は銀行から入金出金の通知がメールで来るようになりました。あれも本当に意味がわかりません。そんなメールが届くこと自体、実際のところセキュリティ的にどうなのか。いや、まあ変な引き落としがあればすぐ気づいていい、のかもしれませんが、あれ、と思ってログインしてみたら詐欺だったりするわけです。自分が80歳だったとして、最近の詐欺メールには騙される自信しかありませんが、銀行からのあのメールのおかげで不正に気づいた人より、あのメールが遠因で詐欺に遭った人の方が、やはり圧倒的に多いだろうと思います。

追記:読者の方からカリフォルニア米はおいしいとご指摘をいただきました。カリフォルニア米に謹んでお詫び申し上げます。

追記2:その後で電車を待ちながらスマホで将棋をしていたら、ぶつかってきた人にスマホを吹っ飛ばされ、動揺する外国人の足元から拾い上げてみると画面がザザーっとなって壊れていました。私にとっての初代スマホで、10年前後使用したものでした。衝撃です。

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