ソクラテスの哲学を学ぶのにおすすめの本
ソクラテスの哲学を学ぶといってもいろいろな段階があるので、入門編から著作まで幅広く紹介することにした。
ソクラテスの思想をざっくり知りたいという人は入門編の著作から、さらに深く、またテーマを広げて知りたい人は発展編を読むべしだ。自分のレベルに合わせて読んでみることをお勧めする。
また、他のおすすめ書物は「プラトン哲学のおすすめ入門書・解説書」「アリストテレス哲学のおすすめ入門書・解説書」「ストア派のおすすめ入門書・解説書」「アウグスティヌスのおすすめの入門書・解説書」「倫理学のおすすめ入門書・解説書」で紹介している。
ぜひこちらもご覧ください。
超入門編
『マンガで読む名作 ソクラテスの弁明』
哲学で最も有名な著作の一つである『ソクラテスの弁明』を漫画にしたもの。文字だけの翻訳が難しい人におすすめ。『ソクラテスの弁明』でのソクラテスの応答がよくわかる。
他に脱獄を勧める親友との対話『クリトン』、毒杯を仰いで死を選ぶ「ソクラテスの最期」(『パイドン』)も収録されている。
入門編
中野幸次『人と思想3 ソクラテス』
人と思想シリーズのソクラテス編。プラトンの対話編を手掛かりにソクラテスの生涯と思想を詳細に追う。
その生涯からソクラテスを知りたい人におすすめの一冊。ただしちょっと古い。
岸見一郎『シリーズ世界の思想 プラトン ソクラテスの弁明』
ソクラテスの生き様が描かれる『ソクラテスの弁明』。本書では、その和訳を解説、次の和訳を解説という形で順次解説を進めていく。
『ソクラテスの弁明』からソクラテスの人と思想を知ることができる一冊となっている。
著者はアドラーやマルクス・アウレリウスの入門書、プラトン『ティマイオス/クリティアス』の翻訳を書いている岸見一郎氏。
岩田靖夫『増補 ソクラテス』
本格的入門書。ソクラテスの思想や生涯というよりも、ソクラテス哲学の実態に迫った本である。
一体ソクラテスとは何だったのか。無知の知やアイロニーなどに焦点を当てて、ソクラテスを甦らせる。
文体はやや硬め。著者の岩田靖夫には他に『ヨーロッパ思想入門』や『ギリシア哲学入門』などの本がある。
発展編
伊藤俊太郎『人類史の精神革命-ソクラテス、孔子、ブッダ、イエスの生涯と思想』
ソクラテス、孔子、ブッダ、イエスという思想家が東西で同時並行的に(前6世紀〜後1世紀)誕生した。本書はそれを比較しながらその意味を考える著作となっている。
イエスや孔子と並べてソクラテスの思想を理解したい人におすすめの一冊である。





