フランシス・ベーコンを学ぶ人のために
フランシス・ベーコン(1561年ー626年)は、イングランドの哲学者、法律家、政治家、随筆家であり、近代科学的方法の基礎を築いた人物です。
12歳でケンブリッジ大学のトリニティ・カレッジに入学した早熟の天才で、そこで古典、哲学、論理学を学びました。
近代科学の父とも称されたベーコンは経験と観察に基づく科学的方法を提唱しました。
彼の主著『ノヴム・オルガヌム』(1620年)は、アリストテレス的演繹法を批判し、帰納法(観察と実験による知識の蓄積)を方法論として主張しました。
法律家や政治家としても活躍したベーコンですが、1626年に風邪をこじらせ肺炎を患い、ロンドン近郊で死去。一説によれば、雪を使った鶏肉の冷蔵実験中に体調を崩したとされています。
本記事では、なぜおすすめかおすすめの理由も含めてベーコンのおすすめ入門書・解説本・著作を紹介します。
他に、プラトン、マキャヴェッリ、モンテーニュ、ホッブズ、ジョン・ロックのおすすめ入門書・解説本・著作を紹介しています。
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入門編
石井榮一『人と思想 43 ベーコン』
ベーコンの生涯とその哲学的・科学的貢献を概観し、彼の思想が近代科学やイギリス経験主義に与えた影響を解説する。
「Ⅰ 革新の時代」では、ベーコンが生きた16~17世紀のイギリスの時代的特徴を、「Ⅱ ベーコンの生涯」では、ベーコンの生涯を解説する。
そして、「Ⅲ ベーコンの著作と思想」では、『学問の前進』や『新機関』などのベーコンの著作の内容を解説する。
専門的知識がなくても読みやすい一冊なので、哲学初心者でも読める。
著作
桂寿一訳『ノヴム・オルガヌム』(1978年)
ベーコンはルネサンス期の知の変革と科学革命の胎動の中で、中世の権威主義的学問を打破し、帰納法に基づく新しい科学的方法を確立しようとしていた。
そして、1620年、「大革新」(6部作の予定)プロジェクトの第2部として『ノヴム・オルガヌム』が出版される。
本書でベーコンは、帰納法と「イドラ論」を通じて、科学的探究の新たな方法を提示する。
アリストテレスの『オルガノン』(論理学の古典)を批判し、従来の演繹法に代わる帰納法を提唱したことで、17世紀の知識人に衝撃を与えることに一冊である。
ある種の科学的な考え方への歴史的な転回を本書から読みとける。近代科学の歴史的な基礎について知りたい人におすすめである。


