フィヒテを学ぶ人のために
ヨハン・ゴットリープ・フィヒテ(1762〜1814)は、ドイツ観念論を代表する哲学者で、イマヌエル・カントの哲学を批判的に発展させ、後のシェリングやヘーゲルの思想に大きな影響を与えた人物です。
カントの哲学を批判したフィヒテは、、自我(Ich)と非我(Nicht-Ich)の関係を核とした哲学を構築しました。
本記事では、なぜおすすめか、その理由も含めて入門書や解説本・著作を紹介します。
他に、カント、シェリング、ヘーゲル、ショーペンハウアーなどのおすすめ入門書・解説本・著作を紹介しています。
また、「倫理学のおすすめ入門書・解説書」「本格的な人向けおすすめ世界の哲学書」も紹介しています。
ぜひご覧ください。
入門編
福吉勝男『人と思想 90 フィヒテ』
「人と思想」シリーズのフィヒテ編。
フィヒテの生涯と思想を簡潔にまとめた入門書であり、日本語では数少ないフィヒテの概説書である。
やはり生涯から思想を追えるのが、他の入門書にない特徴であり良さだろう。
ヴィルヘルム・G・ヤコプス『フィヒテ入門講義』
本書では、ドイツ観念論研究の第一人者が、フィヒテの主要著作(特に『知識学』や『ドイツ国民に告ぐ』)を体系的に扱い、その核心を初心者にも分かりやすく解説する。
元が生誕250年および没後200年を記念した市民向け講義なので、非常にわかりやすい一般向けとなっている。
逆に、著作を深く掘り下げていない部分もある。
物足りないとなったら、フィヒテの著作に挑戦してみるべしだ。
発展編
村岡晋一『ドイツ観念論』
ドイツ観念論をカント、フィヒテ、シェリング、ヘーゲルの思想を通じて解説した入門書。
それぞれの思想を解説するだけだと単なる解説書であるが、本書は「終末論的陶酔」の歴史観という視点からドイツ観念論を読解していくというのがポイントである。
ゆえに、カントの認識論だけでなく、歴史哲学にも焦点を当てていて面白い。
著作
『ドイツ国民への講話』山脇・栩木訳
ドイツ国民の精神的・文化的団結を促し、教育を通じた国家再生を訴えることを目的とした講演をもとにしたものである。
1806年、ナポレオンによりライン同盟が結成され、神聖ローマ帝国が崩壊した。そのあと、ナポレオン軍は、イエナ・アウエルシュタットの戦いでプロイセン軍を破り、ドイツを支配下に置いた。
そのような環境下で、フィヒテは1807年から1808年にかけてドイツ・ベルリンで講演を行う。それが『ドイツ国民への講和』である。
『ドイツ国民に告ぐ』という題名でも有名である。




