カミュの思想を学ぶのにおすすめの本
アルベール=カミュ(1913-1960)の思想を学ぶといってもいろいろな段階があるので、入門編から発展編まで人気おすすめ著作を紹介することにした。
カミュの思想に触れたてみたいという人は入門編、カミュの思想を深く知りたいという人は著作を読むべしだ。自分のレベルに合わせて読んでみることをお勧めする。
また、他のおすすめ書物は「サルトルのおすすめ入門書・解説書」「メルロ=ポンティのおすすめ入門書・解説書」「ボーヴォワールのおすすめ入門書・解説書」「バタイユのおすすめ入門書・解説書」「本格的な人向けおすすめ世界の哲学書」で紹介している。
ぜひそちらもご覧ください。
入門編
井上 正『人と思想 167 アルベール=カミュ』
人と思想シリーズのカミュ編。カミュの生涯といくつかの作品が紹介されている。
オーソドックスな入門書なので、ある程度カミュの人生に触れたい人におすすめの一冊である。
中条 省平『アルベール・カミュ ペスト: 果てしなき不条理との闘い』
NHK100分de名著シリーズのカミュ『ペスト』編。
『ペスト』で描かれる哲学を、その当時の時代状況やカミュの経験を踏まえて解説する。コロナに直面した人類は『ペスト』を読むことで、カミュの先見性に驚くかもしれない。
中条 省平『カミュ伝』
不条理の戦いの連続であったカミュの生涯を辿り、そこから生み出されてきた数々の文学の中身を探っていく本である。
カミュはフランス人であるが、アフリカ(アルジェリア)生まれという生い立ちで、生まれてすぐ父親を亡くすなど大変な時期をそこで過ごした。
他方で、その地中海地域は彼にとって豊かな故郷であり続けたことを知っているだろうか?
これを読めば、さらにカミュの著作の背景が知れて面白くなるかもしれない。入門書としては一番おすすめである。
発展編
伊藤直『戦後フランス思想 サルトル、カミュからバタイユまで』
戦後フランス思想をまとめた本。戦後フランス思想は文学と哲学が密接に関わりあいながら形成され、サルトルやカミュ、ボーヴォワール、メルロ=ポンティ、バタイユという思想家が誕生していった。
本書では彼らの論争などを追い、戦後フランス思想の時代精神を解き明かしていく。
思想史の中でカミュを捉えたい人に超おすすめの作品である。
著作
『異邦人』
第二次世界大戦中の不安定な時代に、徐々に実存の思想(実存主義)も広まりつつあった。そういった時代や思想に影響を受けつつ、1938年頃から執筆を開始、1942年に完成・出版したのがこの小説である。
不条理文学の傑作である。瞬く間に脚光を浴び、現在では68ヶ国語に翻訳され、フランス語小説としては『星の王子さま』『海底二万里』の次によく読まれた小説となった。
主著であり、カミュの作品をどれから読めばいいかとなったら、まずこの本をおすすめする。
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