ベルクソン哲学がわかる!最新おすすめ入門書・解説本・著作を紹介

ベルクソン哲学がわかる!最新おすすめ入門書・解説本・著作を紹介

ベルクソンを学ぶ人のために

アンリ・ベルクソンの哲学を学ぶといってもいろいろな段階があるので、なぜおすすめか、おすすめの理由も含めて人気の入門書・解説本・著作を紹介することにした。

ベルクソン哲学を楽しみながら知りたいという人は入門編、ベルクソン哲学を深く知りたいという人は著作から読むべしだ。自分のレベルに合わせて読んでみることをお勧めする。

また、他のおすすめ書物は「パスカルのおすすめ入門書・解説書」「ダーウィンのおすすめ入門書・解説書」「メルロ=ポンティのおすすめ入門書・解説書」「ドゥルーズのおすすめ入門書・解説書」「西田幾多郎のおすすめ入門書・解説書」「哲学素人・初心者向けの人気おすすめ入門書」「本格的な人向けおすすめ世界の哲学書」で紹介している。

ぜひそちらもご覧ください。

入門編

金森修『ベルクソン 人は過去の奴隷なのだろうか』

「純粋持続」というキーワードを基礎にしてベルクソンの思想を案内してくれる入門書。

フランス哲学や科学思想の専門家である金森修が解説する。

彼の語り口は講義調で親しみやすく、クローン羊ドリーやSF映画を例に挙げてベルクソンの時間論を身近に感じさせる工夫がなされているのが本書の特徴である。

初めてベルクソン思想に触れてみる人におすすめの入門書。

上級編

中村昇『ベルクソン=時間と空間の哲学』

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本書もベルクソンの「純粋持続」概念を批判的に検討しながら、時間について考える著作となっている。

時間について考えながら、ベルクソン哲学も理解できるというような著作に仕上がっている。

『ベルクソン読本』

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「読本」シリーズのベルクソン編。

ベルクソン哲学への探究テーマを見定めたい人にはうってつけのベルクソン哲学ガイドブックとなっている。

平井靖史『世界は時間でできている:ベルクソン時間哲学入門』

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ベルクソンの時間哲学に焦点を当てた入門書。

最初に時間論そのものの手引きから始まり、その後にベルクソンの時間哲学への案内へと入る。

ベルクソンの時間論に絞っていることもあり上級編といえよう。

探究編

渡辺哲夫『フロイトとベルクソン』(New!)

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元々単行本として出版されていた『フロイトとベルクソン』が2025年に文庫版として出版された。

フロイトとベルクソンの力を借りて人間の無意識の問題に切り込む側面もあるので、もはや解説書ではないが、より深く思索したい人にとってはおすすめの本である。

檜垣 立哉『ベルクソンの哲学 生成する実在の肯定』

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ベルクソンの哲学について書かれた本であるが入門書ではない。研究書である。

ドゥルーズ研究が専門である著者が、ドゥルーズの解釈に身を寄せながら、ベルクソン解釈の新たな可能性を提示する。

主要著作を通してベルクソン思想を整理してくれてもいるので、ハードであるがある程度哲学の知識がある人には最良の手引きとなっている。

著作

ここからは最新の翻訳状況や執筆背景を紹介していきたい。興味のあるものから手に取って読んでみることをお勧めする。

『意識に直接与えられたものについての試論』合田・平井訳

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1889年に提出した博士論文であり、ベルクソンの哲学的キャリアの出発点となる著作。

自由意志と決定論の対立が大きなテーマとなっていたのが当時の哲学界隈であった。

実証主義(コントなど)や科学主義(生理学など)は、意識や行動を因果法則や生理学的プロセスに還元する傾向があり、自由意志を否定する議論が優勢であった。

そんななかで、この還元主義に異議を唱え、自由の哲学的基盤を構築しようとしたのが本書である。

本書は発表後すぐに注目を集め、本書で提唱された「純粋持続」の概念は、20世紀の哲学(現象学など)や文学(プルースト、ジョイスなど)に大きな影響を与えることとなった。

翻訳は他に岩波文庫版(服部訳、2001年)などがある。また、岩波文庫版の場合は『時間と自由』(英訳の題名が『時間と自由意志(Time and Free Will)』なのでそちらを採用)という題名で出版されている。

『物質と記憶』杉山直樹訳(2019年)

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心身問題(精神と物質の関係)の解決が哲学や科学の大きな論点であった19世紀末に、ベルクソンもこの問題に取り組んでいた。

すでに『時間と自由』(1889年)(『意識に直接与えられたものへの試論』)の「純粋持続」(durée、分割できない主観的時間)の概念によって、時間や自由を機械論的に捉える科学や哲学に異議を唱えたベルクソン。

その考えを土台に、心身問題に対するデカルト以来の二元論や唯物論を批判を試みる。

かといって、当時の脳科学や心理学の研究にも関心を持っていたベルクソンだったが、単純な科学の還元主義(意識を脳の物理的プロセスに還元する傾向)を採用したわけではなかった。

ベルクソンが主張したのは、イマージュ論と呼ばれる独自の思想であった。

1996年の著作で、ベルクソンの第二の主著。

2000年代に入ってからちょっとしたブームだったのか翻訳が多くなされるようになり、他に、岩波文庫版(熊野純彦訳、2015年)や全集版(竹内信夫訳、白水社、2011年)、ちくま学芸文庫版(合田・松本訳、2007年)がある。

訳者がそれぞれ異なるので、気に入ったのを購入してみるのが良いと思われる。

『創造的進化』合田正人訳

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1907年の著作。

文庫版はちくま学芸文庫からしか出ていない。他に全集版や佐藤和広訳の本があり、そちらの方が翻訳としては新しい。

『ベルクソン書簡集Ⅲ:1925-1940』(2025年)(New!)

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ベルクソン書簡集の最終巻(第一巻は2012年出版)。ここには両大戦間期からドイツによる占領初期にあたる1925~1940年までの書簡を収められている。

500ページを超える大著であるが、晩年のベルクソンの姿を知りたい人にはぜひ読んでほしい一冊である。

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