マルクス哲学を学ぶ人のために
カール・マルクス(1818-1883)は、ドイツの哲学者、経済学者、社会主義思想家です。
『資本論』や『共産党宣言』を著し、資本主義の矛盾を分析し、階級闘争と労働者革命を提唱しました。
本記事では、マルクスの思想がわかる、おすすめの入門書や解説書を紹介します。
他に、ルソー、ヘーゲル、フロイト、ニーチェ、ケインズ、ハイエクのおすすめ入門書・解説本・著作も紹介しています。
また「本格的な人向けおすすめ世界の哲学書」も紹介しています。
ぜひそちらもご覧ください。
超入門編
『資本論』(講談社まんが学術文庫)
どんな入門書でも結局文字が多くて難しかったということがある。
この本はそんなことはない。なぜならまんがだからだ。
本書は、19世紀イギリスの田舎町を舞台に、ロイ、オスカー、クレアの恋模様を通じて、剰余価値や労働者の搾取など『資本論』の核心的概念を解説する。
漫画なので登場人物に感情移入しやすく、ストーリも経済学の入門としてとっつきやすい構成となっている。
『資本論』に挫折した人や、これから読んでみたい人の導入にはうってつけである。
『100分de名著 マルクス「資本論」に脱成長のヒントを学ぶ』
大きな反響を集めたNHK「100分de名著 カール・マルクス『資本論』」をマンガでさらにわかりやすく解説した1冊。
マンガなので読みやすいのと、斎藤幸平氏のエコロジー・脱成長の解釈が新鮮で、マルクスの「物質代謝論」をSDGsや環境問題と繋げることで、現代的な問題も考え直すことができるのが面白い。
もちろん『資本論』の全貌をカバーできているわけではないが、入門としては素晴らしい一冊である。
入門編
佐々木隆治『なぜ働いても豊かになれないのか マルクスと考える資本と労働の経済学』(New!)
本書は『私たちはなぜ働くのか?』(2012年)を文庫化したものであるが、実はマルクス『資本論』の入門書である。
ただし、題名からも分かる通り趣向を凝らした入門書で、一つに賃労働に焦点を当てていること、もう一つに基礎からの『資本論』入門であることが特徴である。
それゆえちょっと難しいかもしれないが、「働くということ」そのものマルクスと一緒に基礎から考えたい人にとってはおすすめの一冊となる。
関連記事:『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』書評|半身の思想|三宅香帆
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』
NHK「100分de名著 カール・マルクス『資本論』」を解説した斉藤幸平氏の『資本論』入門書。
大好評だった『NHK100分de名著 カール・マルクス『資本論』』を大幅加筆し、最新の研究も踏まえたマルクス像を描き出す。
マルクスが描いた未来が分かります。
関連記事:『ゼロからの『資本論』』書評|マルクスのユートピアで暮らしたいとは思わないなあ
佐々木隆治『カール・マルクスーー「資本主義」と闘った社会思想家』
第1章が「資本主義を問うに至るまで(1818〜1848年)」、第2章が「資本主義の見方を変える(1848〜1867年)」、第3章「資本主義とどう闘うか(1867〜1883年)」と時代ごとにどのように思想が形成されていったかを丹念に追う。
マルクスの生涯も分かるので入門書として最初に読みたい一冊か。
小牧 治『人と思想 マルクス』
マルクスの概説書。マルクスの生い立ちから彼の思想形成まで満遍なく追えている。
内容は平易で理解しやすく、マルクスの生涯から知りたい人にとっては最良の入門書である。
ただし1966年1刷の新装版なので、研究としては古い。
上級編
今村仁司『マルクス入門』
『人と思想 アルチュセール』の著者でもある社会哲学などが専門の今村氏によるマルクスの入門書。
いわゆる普通の概説書ではなくマルクスの現代的意義にまで話が及ぶので、入門書にしては難しい部類に入り、マルクスの思想をある程度知っている人におすすめである。
他に文学や科学・映画作品にも挑戦してみよう
本記事ではカール・マルクスの入門書・解説書を紹介しましたが、他に文学作品や映画作品、科学関連などを嗜むと、より一層哲学を楽しめると思います。
文学や科学・映画作品に関しては、芥川龍之介は「芥川龍之介のおすすめ作品」、ル=グウィンは「ル=グウィンのおすすめ作品」、ヘッセは「ヘルマン・ヘッセのおすすめ作品」、新海誠は「新海誠のおすすめ人気映画作品」、ノーランは「クリストファー・ノーラン監督のおすすめ人気映画作品」アインシュタインは「アインシュタインのおすすめ入門書・解説書」で紹介しています。
ぜひご覧ください。







