マルクス哲学を学ぶのにおすすめの本
カール・マルクスの思想を学ぶといってもいろいろな段階があるので、入門編から上級編まで難易度別に人気おすすめ著作を紹介することにした。
マルクス思想を楽しみながら知りたいという人は入門編、マルクス哲学を深く知りたいという人は上級編の著作から読むべしだ。自分のレベルに合わせて読んでみることをお勧めする。
また、ルソーの入門書は「ルソーのおすすめ入門書・解説書」、ヘーゲルの入門書は「ヘーゲルのおすすめ入門書・解説書」、フロイトの入門書は「フロイトのおすすめ入門書・解説書」、ニーチェの入門書は「ニーチェのおすすめ入門書・解説書」、世界のおすすめ哲学書は「本格的な人向けおすすめ世界の哲学書」で紹介している。ぜひこちらもご覧ください。
超入門編
『資本論』(講談社まんが学術文庫)
どんな入門書でも結局文字が多くて難しかったということがある。この本はそんなことはない。なぜならまんがだからだ。
本書はマルクスの『資本論』の思想を漫画化したものだ。三人の若者ロイ、オスカー、クレアの恋物語を軸に、『資本論』の思想を描き出す。相対剰余価値、絶対剰余価値、労働者の疎外、搾取、資本論の基本的なテクニカルタームの意味まで分かります。
『100分de名著 マルクス「資本論」に脱成長のヒントを学ぶ』
大きな反響を集めたNHK「100分de名著 カール・マルクス『資本論』」をマンガでさらにわかりやすく解説した1冊。いまこそ必要な社会変革に向けた実践の書として「資本論」を解説する。 『ゼロからの『資本論』』で有名な斉藤幸平が監修している。
入門編
斎藤幸平『ゼロからの『資本論』』
NHK「100分de名著 カール・マルクス『資本論』」を解説した斉藤幸平氏の『資本論』入門書。大好評だった『NHK100分de名著 カール・マルクス『資本論』』を大幅加筆し、最新の研究も踏まえたマルクス像を描き出す。マルクスが描いた未来が分かります。
佐々木隆治『カール・マルクスーー「資本主義」と闘った社会思想家』
第1章が「資本主義を問うに至るまで(1818〜1848年)」、第2章が「資本主義の見方を変える(1848〜1867年)」、第3章「資本主義とどう闘うか(1867〜1883年)」と時代ごとにどのように思想が形成されていったかを丹念に追う。マルクスの生涯も分かるので入門書として最初に読みたい一冊か。
小牧 治『人と思想 マルクス』
マルクスの概説書。マルクスの生い立ちから彼の思想形成まで満遍なく追えている。内容は平易で理解しやすく、マルクスの生涯から知りたい人にとっては最良の入門書である。
上級編
今村仁司『マルクス入門』
『人と思想 アルチュセール』の著者でもある社会哲学などが専門の今村氏によるマルクスの入門書。いわゆる普通の概説書ではなくマルクスの現代的意義にまで話が及ぶので、入門書にしては難しい部類に入り、マルクスの思想をある程度知っている人におすすめである。