地震学のおすすめ入門書・専門書!

地震学のおすすめ入門書・専門書!

地震学のおすすめ本の基準は?

難易度とわかりやすさで選びました

 日本にいると地震は身近に感じます。また数十年スパンで大地震にも見舞われています。

 そのような環境であるからこそ、地震の原因を勉強しておくことはとても重要だと思われます。

 とはいえ、何を読めばわからない!わかりやすい本が読みたい!というかたも多いと思います。

 そこで一般人から大学生・大学院生まで、初心から専門まで満足できるようにおすすめ本を網羅的に紹介します。日本は地震が頻発するため、研究が特に盛んな国です。そのおかげで入門書から専門書まで良書がたくさんあります。

 ぜひ一度読んでみましょう!

初心者・一般人向け入門書・初級編

中島淳一『日本列島の下では何が起きているのか 列島誕生から地震・火山噴火のメカニズムまで』 (2018年)

 地震・火山大国である日本。しかしなぜ日本はこれほどにまで地震が多いのでしょうか。

 そのような疑問に答えてくれるのがこの本です。本書の特徴は副題にもある通り、日本列島の誕生から地震・火山噴火のメカニズムまで、網羅的に書かれていることでしょう。

 また本書は初心者向けで紹介しましたが、実は最新研究まで丁寧に書かれていて、大学生が読んでも大変面白い内容になっています。

 内容が充実していて、満足すること間違いなしです。

鎌田浩毅『京大人気講義 生き抜くための地震学』(2013年)

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 地震はメカニズムを理解するだけでは防げません。というより何をしても防ぐことはできないのです。

 むしろ大事なことは、地震があったときどのように対処するか、という実践の領域です。日本では「防災」という学問領域が盛んに研究されてきました。津波による水害の範囲とか、地盤沈下とか、そのさいの効率的な逃げかたなどが研究されてきたのです。

 題名にある「生き抜くための地震学」が示すとおり、本書は理論と実践が非常にバランス良く書かれています。良書です。

 ちなみに著者の鎌田浩毅さんは、地震や火山の研究で一般にも有名な京大の学者さんです。

日本地震学会地震予知検討委員会『地震予知の科学』(2007年)

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 地震といえば気になるのが「予知」の問題です。

 地震が予知できたらいいですよね。大震災がくることも数時間前に知れていたら、被害は相当抑えられそうです。

 ところが地震予知はそうそう簡単にできるものではない。時間スケルーにもよりますが、原理的には無理とも言われることがあります。

 本書は地震のメカニズムのひとつ「アスペリティモデル」などを紹介しながら、観測網の発達による地震予知への手がかりを示します。

 あと本書で個人的に勉強になったのは科学者として、観測に向き合う姿勢です。科学者としての姿勢を学ぶうえでもうってつけです。

山中浩明ほか『地震の揺れを科学する―みえてきた強震動の姿』(2006年)

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 マグニチュードと震度の違いから丁寧に解説してくれる入門書です。

 数式などは一切使わずに、災害から地下構造まで,強震の観測から予測まで、強い揺れの地震=強震動地震学を網羅的に解説してくれます。

 震災前に書かれていますが、大変充実した勉強になる一冊です。

一般人・大学生向け入門書・中級編

川崎 一朗『スロー地震とは何か―巨大地震予知の可能性を探る』(2006年)

 21世紀になって、地震学では大きな発見がありました。スロースリップ=スロー地震の発見です。

 これは科学技術の発展と、観測網の網羅性、精密性の向上によるところが大きく、それにより人体には感じることのない小さな揺れを検出することに成功しました。

 なぜこれが重要かと言えば、このスロー地震が巨大地震に匹敵するくらいのエネルギーを放出している可能性があるからです。スロー地震の発見から、研究の発展まで、知的に面白く書かれています。

 ちなみに、スロー地震学はいまでも最先端の学問領域で、盛んに研究がなされています。

中島 淳一ほか『弾性体力学 ―変形の物理を理解するために―』(2014年)

 ついに数式を使う時がきました。地震学といっても基本的には物理学の応用ですが、ちょっと変わった弾性体力学という分野が関わってきます。

 何が難しいかというと「テンソル」という新たな概念が必要になってくるんですね。大学でも学ばない人がいるくらいですから、なかなかに難しい。そこを丁寧に解説してくれるのが本書です。

 本書は演習と解答があり、内容が身につきやすいよう工夫されています。

 専門書に入る前に、本書で勉強して力を蓄えるのがおすすめです。理解できたら本格的な専門書に入りましょう。

大学生・大学院生向け専門書・上級編

長谷川昭ほか『地震学 (現代地球科学入門シリーズ) 』(2015年)

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 本格的に学ぶ人への入門書という位置づけの専門書です。

 第一部では地震学の基礎から学べるので、意欲があれば本書からいきなり入っても読めるかも知れません。第二部では地震波動の生成・伝搬について書かれています。第三部では地球内部構造とダイナミクスといった応用編になります。

 内容は網羅的で、実際の観測データを使ったり配慮が行き届いています。基礎から習熟するためには、本書がお勧めです。

宇津徳治『地震学』(2001年)

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 本格的な専門書です。もともとは1984年に刊行されものです。説明にもあるように狭義の地震学、つまり理論的な側面の解説を主としています。

 分からないところをほかの本で勉強しながら、本書を読み進めるというのが良いでしょう。

 読者に優しいかといえば、なかなかそうとも言えませんが、誰しも通らなくてはならない道です。めげずに頑張りましょう。

纐纈 一起『地震動の物理学』(2018年)

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 地震波伝播に関する専門書です。数式の導出過程が丁寧で、わかりやすく書かれています。

 本書の魅力は、最新の知見も踏まえていることでしょう。やはりこれを読めば、この分野の論文を読むのもすんなりいけるはずです。

ほかの分野にも挑戦してみよう

 日本に住んでいると地震とは一生のおつきあいになります。日頃から興味をもち、もしものときの防災に努めましょう。

 本記事では、地震学に興味がある方向けに本を紹介しました。一般書から専門書まで、初学者から大学生まで誰でも楽しめて勉強になるラインナップになっています。

 この分野は隣接領域にも面白い分野が広がっています。地震学は、火山学や地質学、地球史とも近しい関係にあるのです。

 地球史に興味を抱いたのならほかの分野にも挑戦してみるのも面白いかもしれません。火山学は「火山学を学習するためのおすすめ本を紹介!」、地質学は「日本の地質を学習するためのおすすめ本を紹介!」、地球史は「地球史を学習するためのおすすめ本を紹介!」で紹介しています。

 ぜひこちらも参考にしてみてください。

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