フェミニズムの最新おすすめ入門書!一般から大学生まで

フェミニズムの最新おすすめ入門書!一般から大学生まで

フェミニズムとは差別をなくすための学問です

 フェミニズム女性解放の思想であり、社会、文化、芸術などで展開される運動でもあります。

 フェミニズムという単語を耳にする機会が増えたと思います。ここではフェミニズムが何なのか全く知らない人から、理論的なことが知りたい大学生まで、幅広い層におすすめできる本を紹介しています。

 ぜひ興味がひかれたものがあれば参考にしてください。

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フェミニズム入門・一般向け

上野千鶴子、田房永子『上野先生、フェミニズムについてゼロから教えてください!』(2020年)

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大和書房
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 日本のフェニズム運動を牽引してきた上野千鶴子と、漫画家でライターの田房永子の対談本です。

 フェミニズムってそもそも何なの!?日常生活には関係ない!?という方におすすめ。フェミニストの二人が、「セクハラ、出産育児、セックス、母と娘、女の闘い方、恋愛、夫婦の葛藤、おっさん的想像力」と縦横無尽に語ります。

 生きづらいなとか変だなと抱いていた違和感を言語化してくれて、世界の見え方が変わります。楽しく、爽快に読めるのもポイントです。

北村紗衣『お砂糖とスパイスと爆発的な何か: 不真面目な批評家によるフェミニスト批評入門』(2019年)

 気鋭のシェイクスピア研究者が、映画や文学の作品をフェミニズムの観点から読み解きます。

 映画や文学などのフィクション作品に触れると、良かったと思っても言葉にするのはなかなか難しい!そんなときに使えるのが「批評」です。「批評」は作品の見え方を提示して、作品をさらに面白く感じさせる力があります。

 本書はフェミニズムの視点から見たフェミニスト批評です。登場する作品も有名なものばかり。作品を楽しみながら、フェミニズムの視点を学ぶことができます。

上野千鶴子『女ぎらい』(2018年)

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 「女ぎらい」と聞くとちょっとギョッとしますよね。男性だろうと女性だろうとあなたは「女ぎらい」ですかと聞かれたら、迷わずノーと答えると思います。

 ところが、そうではない、と上野はいいます。むしろ「女ぎらい」=ミソジニー は男女共に日本社会に染み付いている固定観念のようなものなのです。

 例えば、女性を聖母のようにみなすというのはミソジニーなのでしょうか。答えはイエス。実は聖母として扱うのは娼婦の裏返しであり、どちらも女性をモノとしてみなすミソジニーが隠れているのです。

 自分の中にある隠れたミソジニーに何度も気づかされます。発見と驚きに満ちた名著です。

フェミニズム理論

木村涼子 編『よくわかるジェンダー・スタディーズ―人文社会科学から自然科学まで』(2013年)

 「よくわかる」シリーズの「ジェンダー」編です。各テーマごとに見開きで解説があってわかりやすいです。

 第一章の各パートの執筆者が豪華で、フェミニズム理論の第一線で活躍する上野千鶴子、江原由美子、荻野美穂などが網羅的に解説しています。

 社会、家族、文化など、とにかく幅広いテーマを扱っています。

大越愛子『フェミニズム入門』(1996年)

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 新書ですがちょっと詳しくなった人向けの入門書です。「男性の、男性による、男性のための思想体系がいかに虚構と欺瞞にみちているか」を暴きます。

 フェミニズムの理論と歴史から、アクチュアルで現代的な問題にも突っ込んでいきます。フェミニズム理論のスター、イリガライやクリステヴァなども紹介されます。

 90年代の著作とは思えないほど、現代的な問題が扱われています。必読書です。

竹村和子『フェミニズム (思考のフロンティア)』(2018年)

 「思考のフロンティア」シリーズの一つです。専門的な内容をわかりやすく解説しており、専門への入門に格好の一冊です。

 フェミニズムは実はいくつもの流派があり、主張が複雑に入り組んでいるのですが、それをときほぐし俯瞰的に整理します。さらに、ジュディス・バトラーやイヴ・K.セジウィックの最先端のフェミニズム思想を紹介しています。

 入り組んだフェミニズムの思想を、第一線で活躍する竹村和子がとき解します。これを読めば最先端のフェミニズムやクィア理論も理解しやすくなるでしょう。

エッセイ・文学

ヴァージニア・ウルフ『自分ひとりの部屋』

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 20世紀の偉大な作家ヴァージニア・ウルフの講演で、フェミニズムの古典的名著です。

 女性が作家として必要なのは何か。それは、収入と自分の部屋、だとウルフは言います。この指摘は、80年以上前に書かれていながら現代にも通ずるもので、ウルフの慧眼が光ります。

 ウルフは『灯台へ』や『ダロウェイ夫人』などの名作があります。この機会に『自分ひとりの部屋』からウルフに入門するのもいいかもしれません。

イプセン『人形の家』

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 イプセンはノルウェーの劇作家で、『人形の家』は1879年に出版されました。100年以上前の作品ですが、フェミニズム運動の勃興と共に語られる、古典的名著です。

 主人公のノラがある事件をきっかけに、3人の子供と夫を捨てて家を出る物語です。

 女性の自立を謳った本作は、女性が妻や母の前にひとりの人間である、ということを思い出させてくれます。

アリストパネース『女の平和』

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 古代ギリシアの喜劇作家アリストパネスの戯曲です。

 戦争が終わらせられない男性たちに愛想を尽かした女性たちが、和議を結ぶまでセックス・ストライキをする物語です。

 滑稽で笑える話ですが、真剣な平和への熱望が溢れています。女性の自立性と決断力が謳われています。

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