ベンサムを学ぶのにおすすめの本
ジェレミ・ベンサムの思想を学ぶといってもいろいろな段階があるので、超入門編から上級編まで難易度別に厳選して人気おすすめ著作を紹介することにした。
ベンサムの思想を楽しみながら知りたいという人は超入門編、ベンサムを深く知りたいという人は入門編の著作から読むべしだ。自分のレベルに合わせて読んでみることをお勧めする。
また、ヒュームの入門書は「ヒュームのおすすめ入門書・解説書」、J・S・ミルの入門書は「J・S・ミルのおすすめ入門書・解説書」、アダム・スミスの入門書は「アダム・スミスのおすすめ入門書・解説書」、倫理学(功利主義)の入門書は「倫理学のおすすめ入門書・解説書」で紹介している。ぜひこちらもご覧ください。
超入門編
『最大多数の最大幸福 道徳および立法の諸原理序説より』(まんが)
どんな入門書でも結局文字が多くて難しかったということがある。この本はそんなことはない。なぜならまんがだからだ。
本書は『道徳及び立法の諸原理序説』という功利主義の土台を形成したベンサムの著作から、功利主義の思想を解明する。最大多数の最大幸福とは一体何なのか。大枠を掴みたい人はこのまんがが手頃でおすすめ。
入門編
山田英世『人と思想 ベンサム』
「人と思想」シリーズのベンサム編。第一章でベンサムの生涯を、第二章でベンサムの思想を紹介する。
オーソドックスなベンサムの概説書なので、ベンサムの全体像を俯瞰したい人におすすめ。
フィリップ・スコフィールド『ベンサム/功利主義入門』
ベンサムの膨大な草稿類を整理・校訂するベンサム・プロジェクトを牽引し、新著作集の編集主幹も務める著者による入門書。ベンサムの重要タームである「最大多数の最大幸福」の意味を明らかにし、それを目指したベンサムの思想の全貌を分かりやすく解説。
おそらく世界一ベンサムに通じている専門家による入門書なので、ベンサムを詳しく知りたい方はこちらを手に取っておけば間違いない。
上級編
土屋恵一郎『怪物ベンサム 快楽主義者の予言した社会』
ベンサムの評伝。功利主義者やパノプチコンという発想は現代にも通じている。そこから現代の予見者として、怪物ベンサムを描き出す。ユニークなベンサムのエピソードが多々紹介されるので結構面白い。