親鸞・浄土真宗を学ぶのにおすすめの本
親鸞の思想を学ぶといってもいろいろな段階があるので、入門編から発展編まで難易度別に厳選して人気おすすめ著作を紹介することにした。
親鸞の思想を楽しみながら知りたいという人は超入門編、親鸞の思想を深く知りたいという人は入門編の著作から読むべしだ。自分のレベルに合わせて読んでみることをお勧めする。
また、空海の入門書は「空海のおすすめ入門書・解説書」、道元の入門書は「道元のおすすめ入門書・解説書」、西田幾多郎の入門書は「西田幾多郎のおすすめ入門書・解説書」、日本の哲学書のおすすめは「日本の哲学書おすすめ名著」で紹介している。ぜひこちらもご覧ください。
超入門編
『漫画 親鸞さま』
親鸞の波瀾万丈な人生を漫画化したもの。親鸞の人生を追うことで、彼の思想がどのように形成されていったかも分かるので、最初の入門書としておすすめ。
『歎異抄 (まんが学術文庫)』
親鸞の教えを『歎異抄』としてまとめたとされている唯円を主人公に、『歎異抄』の思想を漫画で描き出す。漫画ではあるが、「善人なおもて往生をとぐ、いわんや悪人をや」という親鸞の言葉の深い意味が分かるぐらいしっかりと書かれており極めて良書と評判。
入門編
釈徹宗『歎異抄 救いのことば』
「NHK 100分で名著」のコーナで『歎異抄』を解説した釈徹宗の『歎異抄』入門。
『歎異抄』の言葉に現代語訳を添えて一行一行丁寧に注釈を加えていくスタイルで、『歎異抄』で親鸞が言いたかったことがわかる入門書となっている。講義調なので文章も堅苦しくなくスラスラ読むことができる。
阿満利麿『『歎異抄』入門: 無宗教からひもとく』
『歎異抄』に関する数々の入門書を書いている阿満利麿氏の著作で、その中で本書が最も簡単な初心者向けの入門書となる。
無宗教というキーワードを元にして『歎異抄』の思想的背景や書物の内容を紹介していく。文体も平易でまさに入門としておすすめの一冊である。
池田 勇諦『浄土真宗入門ーー親鸞の教え』
月刊誌『同朋』での連載をもとに、コンパクトなサイズの新書にまとめたものである。本書では「浄土」「往生」「本願」「他力」「念仏」「信心」「聞法」「回向」「諸仏」「生活」「教化」という各章のテーマから親鸞の教えに迫っていく。
一楽真『親鸞入門』
親鸞の生涯をたどりながら、その浄土真宗の教えにも触れ全体像を明らかにしてく入門書。親鸞の生涯を知りたい人におすすめ。
五木寛之『はじめての親鸞』
『親鸞』という大河小説も書いた五木寛之氏による親鸞入門。2015年の新潮講座「人間親鸞をめぐる雑話」の内容をまとめたもので、波乱万丈の親鸞の生涯を描き出す。元が講座なので本書も語り口調となっておりわかりやすい。
発展編
小山 聡子『浄土真宗とは何か – 親鸞の教えとその系譜』
親鸞以前の平安時代の仏教から親鸞の浄土真宗へ、さらに浄土真宗からその継承と現代までを解説していく。親鸞や浄土真宗を歴史的観点から捉えたい人におすすめの一冊。