夏目漱石のおすすめ文学13選|代表作・有名作品をランキングで紹介

夏目漱石のおすすめ文学13選|代表作・有名作品をランキングで紹介

夏目漱石とは?

経歴と作風

 夏目漱石は近代日本文学を代表する文豪の一人です。1867年に江戸で生まれ、1916年に胃潰瘍で倒れ49歳という若さで亡くなりました。

 漱石は大学で英文学を学びイギリスへ留学した後は、高校の教師などをしていました。正岡子規と親交を深め、俳句や小説などを世に発表します。ということで漱石は教師、小説家、英文学者、俳人、評論家とさまざまなことに手をだしています。

 漱石の作風は一般に前期と後期に分けることができます。しかしここでは中期を加えて分類しましょう。

 前期三部作は『吾輩は猫である』『坊っちゃん』『草枕』。これらは小説家としての最初の三作で、ユーモアと社会に対する鋭い批評にあふれています。

 中期三部作は『三四郎』『それから』『門』。男女の交流を描きながら、社会から逃れてひっそりと暮らす夫婦の悲哀を描きます。

 後期三部作は『彼岸過迄』『行人』『こころ』。それぞれに関連はありませんが、どれも知識人の苦悩や人間のエゴイズムを鋭く描きだしています。

 明治の終わりから大将の初めにかけて活躍した漱石。文学史においては言文一致の運動の中にあり、それを牽引した一人でもあります。

 前期から後期にかけて大きく主題を変更しているので、それに注目しながら読み進めるとより一層楽しめることでしょう。この機会に夏目漱石の作品を読み漁り、存分に堪能しましょう。

夏目漱石のおすすめ代表作ランキング1〜5位

1位:吾輩は猫である(1905年)

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 『吾輩は猫である』は、夏目漱石の最初の小説にして代表作の一つです。高浜虚子の勧めで俳句雑誌『ホトトギス』に掲載したのが始まりです。「吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生れたかとんと見当がつかぬ。」という書き出しが有名です。

 主人公は中学の英語教師苦沙弥先生で、彼の書斎に訪れる美学者迷亭、理学者寒月、哲学者東風といった個性豊かな人々を、飼い猫の視点からユーモラスに描く物語。

 近代日本に対する痛烈な批評が表現されています。この小説から夏目が如何にユーモアに満ちて社会を眺めていたかが分かります。夏目漱石の世界観を知るにうってつけの一冊で、読んでいると思わず笑みが溢れます。

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2位:こころ(1914年)

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 『こころ』は、「上 先生と私」「中 両親と私」「下 先生と遺書」の三章で構成された長編小説です。

 先生と偶然知り合った僕は、彼と親交を深めていくうちに、先生の過去にあった友人Kとの秘密について明かされる。

 夏目漱石の作風は一般に前期・中期・後期と分類されていて、本作は『彼岸過迄』『行人』に続く後期三部作の最後の作品になります。現在でも広い読者を獲得していて、新潮文庫の部数ランキングではトップの750万部です。

関連記事:夏目漱石『こころ』先生の自殺の理由|あらすじ・解説・考察・感想

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3位:草枕(1906年)

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 『草枕』は「那古井温泉」を舞台に非人情の世界を描いた作品です。初期三部作『吾輩は猫である』、『坊っちゃん』に続く最後の作品です。

 舞台は日露戦争の頃。30歳の画家である主人公が温泉宿の奥様である那美と出会い、彼女の自画像を描いてくれという頼みを受ける物語。

 冒頭の「山路を登りながら、こう考えた。智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」という部分が有名です。これに続く文章も教訓深く、暗唱すべき名文です。

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4位:現代日本の開化(『私の個人主義』に収録)(1911年)

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 「現代日本の開化」は夏目漱石が1911年に和歌山で行った講演を文字に直したものです。講演でも夏目漱石のユーモアが遺憾無く発揮されています。

 文化が発展していくためには消極的と積極的な活力の両方が必要ととき、日本の近代開化が内発ではなく外発的であったと鋭く指摘します。

 夏目漱石の近代日本文化論の傑作というだけでなく、現存する近代日本文化論の中で最も優れたものの一つと言えます。一読の価値あり。

関連記事:夏目漱石『現代日本の開化』内発的な開化とは何か|あらすじ要約と解説

5位:明暗(1916年)

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 『明暗』は、夏目漱石の最後の長編小説で、「朝日新聞」に連載中に亡くなったため、未完となった作品です。未完でありながら夏目漱石史上最長の長編でもあります。

 関係が芳しくない夫婦を中心に、人間の利己や則天去私の境地に迫った物語です。

 漱石の作品としては珍しく複数の視点から書かれています。則天去私とは夏目漱石が晩年に志した境地で、私利私欲を捨て天地自然の成り行きに身を任せることを意味します。

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夏目漱石のおすすめ代表作ランキング6〜10位

6位:坊っちゃん(1906年)

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 『坊っちゃん』は夏目漱石の中編小説で、最も愛読されている作品です。『吾輩は猫である』と同じく、最初は『ホトトギス』に掲載されました。

 四国にある中学校に数学の教師として赴任した主人公が、そこで教えている教頭の「赤シャツ」、美術教師の「野だいこ」、数学主任の「山嵐」、英語教師の「うらなり」らと出会い、悪口、暴力、痴情、義理人情ありの学校生活を描く。

 夏目漱石の作品の中では最も人情味あふれる作品です。こちらもユーモアにあふれ、スカッとする内容にもなっています。

関連記事:夏目漱石『坊っちゃん』愉快な話なのか|あらすじ・解説・考察・感想

7位:三四郎(1908年)

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 『三四郎』は1908年に発表された長編小説です。『それから』『門』を含めた中期三部作の最初の作品にあたります。

 九州の田舎出身の小川三四郎が、都会に出てきて様々な人々と交流しながら、恋愛や経験を積む様子が描かれます。

 「stray sheep」(迷える子羊)をキーワードとして、当時の日本に対する批評的側面も持つ作品です。

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8位:夢十夜(1908年)

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 『夢十夜』は1908年に『東京朝日新聞』で連載された短編小説です。第一夜から第十夜までの十の夢から構成され、冒頭が「こんな夢を見た」から始まることで有名です。

 無を悟れなくて切腹しようとする侍(第二夜)、手拭いを蛇に変えると言いながら川の中に入っていく爺さん(第四夜)、明治の世で運慶が仁王を掘り出そうとする彫り師(第六夜)、全く動かない金魚売り(第八夜)などを主人公に、幻想的な風景と非現実的空間で起こる様々な出来事を鮮やかに描きます。

 幻想的で謎めいた物語が多く、様々な暗示を読み取ることができます。夏目漱石の小説の中でも随一の読解の難易度を誇る幻想文学です。

関連記事:夏目漱石『夢十夜』「第一夜」解説|ハッピーエンドかバッドエンドか|あらすじ・感想|伝えたいこと考察

9位:門(1910年)

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 『門』は1910年に「朝日新聞」に連載され、翌年に刊行された長編小説です。『三四郎』『それから』に続く中期三部作の最後の作品になります。

 主人公の宗助は親友の安井を裏切り彼の妻である御米と結婚しますが、その行いによる罪悪感から逃れるため救いを求める様子を描きます。

 宗助は『それから』の主人公である長井と連続性がある人物で、友人の妻を奪った長井のその後という位置付けになります。妻を奪ったはいいものの、社会から離れて生活する夫婦の悲哀を描いています。

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10位:彼岸過迄(1912年)

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 病気がちの漱石が、大病を患った後に書かれた作品です。幾つかの短編をまとめて一つの長編を構成するという、変わった手法が取られています。

 自意識の強い主人公の須永と天真な従妹の千代子を中心に様々な人物が登場して、恋愛や人間関係が描かれます。

 『行人』『こころ』に続く、後期3部作の第1作です。

夏目漱石のおすすめ代表作ランキング11〜13位

11位:虞美人草(1907年)

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 朝日新聞に入社して職業作家になった漱石が執筆した第一作です。俳句を連らねたような文章を作るために、大変苦心したようです。

 虚栄心のために生きる藤尾が、そのために自滅していくという悲劇を、特徴的な文体で描きます。

12位:行人(1912年)

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 「友達」「兄」「帰ってから」「塵労」の四つの章から成り立っています。男女について、近代知識人の苦悩を描く。

 一郎とお直の夫婦関係は、弟次郎が関わることで苦悩へと向かう。そしてその苦悩は、人間の存在そのもののの苦悩へと深まっていきます。

 『彼岸過迄』に続き『こころ』に繋がる、後期3部作の2作目です。

13位:漱石俳句集(1917年)

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 夏目漱石が残したものは、小説や講演だけではありません。漱石は親友子規のススメに従って俳句を嗜み、生涯に約2600句も残しているのです。

 正岡子規といえば俳句の巨匠ですが、その子規にして、この頃の漱石の俳句を斬新と評しているようです。

 小説とは違った漱石の作品を堪能しましょう。

ほかの小説や批評にも挑戦してみよう

 本記事では夏目漱石のおすすめ作品を紹介しました。

 有名で知っている本から、読んだことのない本まであったと思います。どれか一つでも気に入る作品を見つけていただければ嬉しいです。

 ほかに「世界文学のおすすめ」、「日本文学のおすすめ」、「フランス文学のおすすめ」、「イギリス文学のおすすめ」、「感染症文学のおすすめ」でもおすすめ小説を紹介しています。

 ほかに批評理論や哲学などを嗜むと、より一層文学を楽しめると思います。

 批評理論のおすすめ本は「批評理論のおすすめ本」、批評理論は「批評理論をわかりやすく解説」、哲学入門書は「哲学初心者向けの人気おすすめ著作」、哲学必読書は「本格的な人向け哲学書必読書」で紹介しています。

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